今月の健康情報は「糖尿病について知ろう」です。
糖尿病について知ろう
毎年11月14日は「世界糖尿病デー」です。
糖尿病というと、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。「食事制限をしなければいけない」「薬を続けなければいけない」など様々だと思います。
そこで今回は、「糖尿病とはどういう病気か?」と「どうやって予防するのか?」をご紹介していきます。
糖尿病は、血糖を下げる働きのあるホルモン、「インスリン」の働きが不十分なために、血液中を流れるブドウ糖(血糖)が正常に細胞に送られず、血糖値が高くなってしまう状態のことを言います。
糖尿病は放置することで全身に様々な影響を及ぼし、合併症を引き起こす病気なので、きちんとした治療が必要です。
糖尿病には、体質によって発症する「1型糖尿病」と、生活習慣によって発症する「2型糖尿病」の2種類があり、発症年齢や体質が異なります。
1型糖尿病 | 2型糖尿病 | |
---|---|---|
発症機序 | 膵β細胞の破壊 インスリン分泌不全 |
インスリン分泌 または作用の低下 |
頻度 | 約5% | 約95% |
発症年齢 | 25歳以下に多い | 40歳以上に多い |
肥満度 | 肥満とは関係ない | 肥満、肥満の既往が多い |
以下のような要因によってインスリンの分泌量が低下し、糖尿病を引き起こします。
●ウイルス感染や遺伝などが原因で、インスリンが分泌できない。
●インスリンの分泌量が極めて少ない体質。
※25歳以下に多く発症し、中でも10代の患者が多い。
●食べ過ぎによるカロリー過多。肥満。
●運動不足
●インスリンの分泌量が極めて少ない体質。
●ストレス
※その他、妊娠、加齢などによって引きおこる。
糖尿病は初期段階では発症に気が付くことが少なく、症状としては以下のようなものになるため、ほとんどの方が無症状です。
そのため、気が付いたときには病気が進行しているケースが多いため、日頃から注意が必要です。
●食べてもやせる
●のどが渇く
●お腹が減る
●体がだるい
●多尿
●空腹時にいらだつ
●目がかすむ
●陰部がかゆい
●手足がしびれる
糖尿病の合併症には以下のようなものがあります。
●神経
…神経障害(しびれ、痛み、感覚麻痺)
●目
…網膜症、失明
●腎臓
…腎症、腎不全
●脳梗塞
●心筋梗塞
…狭心症 等
※腎症、腎不全の場合、人工透析が必要になる場合もあります。
以下の食品の取りすぎには注意しましょう。
●穀類
ご飯、パン、うどん、そば、コーンフレーク 等
●砂糖入りの飲料水
炭酸飲料、スポーツドリンク、果汁飲料 等
●調味料
砂糖、みりん、ケチャップ、市販ソース
●加工食品
インスタント食品、味付きの缶詰、冷凍食品 等
●イモ類
さつまいも、じゃがいも 等
●菓子類
スナック菓子、洋菓子、和菓子 等
特に糖尿病予防には糖質制限が効果的です。
糖質は生きていく上で欠かせない栄養素の一つですが、食べるとすぐブドウ糖に変わり、血糖値の大きな上昇を招くので注意が必要です。
●たばこを控える
喫煙はインスリンの分泌や作用の低下を引き起こし、運動能力や代謝力も低下させるため、できる限り控えましょう。
●お酒を控える
醸造酒(日本酒・ビール・ワイン)には糖質が含まれ、カロリーを多く摂取します。また、お酒を飲む際のおつまみとして、から揚げやポテトチップスなど高カロリーなものを食べがちですが、夜中に上昇した血糖値は使われることなく体脂肪になるため、注意しましょう。
運動すると以下のような効果があります、無理のない範囲で継続して行いましょう。
●血液中のブドウ糖を消費し、血糖値を下げる。
●肥満を解消してインスリンの働きを高める。
●血液循環を盛んにし、血液の老化を防ぐ。
糖尿病は「生活習慣」が原因になることが多く、意外と身近な病気です。
しかし自分では気が付きにくいという特徴があるため、定期的に健康診断を受け、体調管理をしっかり行うようにしましょう。
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