今月の健康情報は「春季カタル」です。
春季カタル
春季カタルとは重症のアレルギー性結膜炎の一種です。
アトピー体質の子どもに多く見られ、毎年冬の終わり頃から春にかけて、増加傾向にある疾患の一つです。今回の健康情報は「春季カタル」についてご紹介いたします。
重症のアレルギー性結膜炎の一種で小児や青年に多くみられる傾向があります。上まぶたの裏側に石垣状のブツブツ(乳頭)ができ、これが目を傷つけます。
春季カタルでは、以下の症状が見られます。
■目のかゆみや充血
■強い痛み、まぶたのむくみ
■視力低下(かすみ)
■ゴロゴロした異物感、大量のめやに
■アトピー体質の子どもに多く見られます。
基本的な治療として投薬治療(点眼薬、内服薬、注射)を行います。
しかしブツブツ(乳頭)が眼球を傷つける状態の場合は、手術により切除を行う場合もあります。
ステロイドの点眼、免疫抑制剤点眼の他、ステロイドの内服・結膜注射を行います。
結膜にできたブツブツ(乳頭)が大きくなり眼球を傷つける状態の場合は、乳頭を切除します。
今回ご紹介した治療は一例です。治療法については、主治医にご相談ください。
刺激を与えると症状が悪化する場合がありますので、目に触れないように気を付けましょう。
また、アレルギーをお持ちの場合は、自分のアレルギーに合わせて適切な治療を受けることが必要です。
花粉が飛散し始める頃までに、予防薬を服用するなどの対策をとりましょう。
薬物による治療や減感作療法といった選択肢もあります。また、身の回りを清潔に保つなどし、ハウスダストの原因を取り除く環境作りを心がけましょう。
減感作療法とは
アレルゲンを少量ずつ体内に入れ、徐々に増加させることで、そのアレルゲンに対する過敏な反応を減らす(慣れさせる)治療法です。
春季カタルは花粉が原因で春に多い病気とされていました。しかし、近頃は様々な物質にアレルギーを持つ人が増加傾向にあるため、それに伴い、年間を通して発症する病気となりつつあります。
アレルギー症状をお持ちの方は、早い段階から対策を取ることで、症状を軽くすることが可能です。
少しでも、目の異常を感じた場合は、早期に眼科を受診しましょう。
提供:メディアコンテンツファクトリー