今月の健康情報は「熱中症」です。
熱中症
いよいよ本格的な暑さに向けて、注意が必要な季節になりました。暑さと湿気の中、早くも熱中症にかかる人がでてきているようです。
そこで今回は、「熱中症」と「熱中症対策」についてご紹介いたします。
大量に汗をかき、体内の水分や塩分が失われたり、体温調節機能の低下などにより発症する症状の総称を「熱中症」といいます。
症状としては、以下のようなものが代表的です。
・大量発汗
・めまい
・頭痛
・体温の上昇
・けいれん
・倦怠感
・吐き気
重度になると意識障害を引き起こすことがあるため、注意が必要です。
熱中症のおもな原因は、体の中で過剰な熱が作りだされていたり、熱の放出がうまくなされなかったりすることです。これに関連し、以下のような状況が熱中症を引き起こします。
体の中で熱がこもることによって大量に汗をかき、汗とともに体内の水分や塩分などが失われることで血液の低下や筋肉の硬直といった症状を引き起こします。
気温や湿度、風の有無、日差しの強さなどの気象条件が発症率に大きく影響する場合もあります。特に強い日光や反射熱にさらされる屋外での運動だけでなく、高温多湿の環境になっている屋内でも注意が必要です。
また、曇りの日や夜間でも、湿度が高い、風が吹かないといった条件で発症することがあります。
以下のような状況でも熱中症を引き起こす可能性があります。
・急激な気温上昇が起きたとき、体が温度変化にうまく適応できない
・睡眠不足や二日酔いによる体調不良
熱中症は、軽度なものから重度なものまで症状が幅広いため、早めの予防対策が大切です。
・気温に合わせて涼しい服装をする、日陰を利用するなどして暑さを避ける
・エアコンを利用するなど、屋内の気温調整にも気を配る
・特に暑い日や時間帯は無理をせず休憩を取る
・日傘、帽子などで直射日光を避ける
・のどが渇いていなくてもこまめに水分補給する
(のどが渇く前の水分補給が大事)
・1日当たり1.2リットルを目安に水分補給する
・大量に汗をかいたときは塩分も補給する
・日頃から体温を測定して体調管理する
・体調が悪いと感じたときは、無理せず自宅で静養する
・暑さで体力を消耗しやすくなるため、暑くなり始めの時期から適度に運動をする
・水分補給を忘れず、無理のない範囲で行う
・「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる強度で毎日30分程度行う
・気温・湿度の高い中でのマスク着用に気を付ける
・屋外では人と十分な距離(2m以上)を確保できる場合には、マスクを外す
・マスクを着用しているときは、負荷のかかる作業や運動を避け、周囲の人との距離を十分にとった上で、適宜マスクを外して休憩を取る
※高齢者、子ども、障がい者の方々は、熱中症になりやすいので十分に注意しましょう。
熱中症は、症状の程度により以下の3段階に分類されます。
・Ⅰ度(大量発汗、めまい、筋肉痛など)
・Ⅱ度(吐き気、頭痛、倦怠感など)
・Ⅲ度(高体温、けいれん、意識障害など)
Ⅰ度の段階は、まだ現場で対処できる状態ですが、Ⅱ度以降はすぐに医療機関での受診が必要な状態です。Ⅲ度になると、入院して集中治療が必要となってしまうため、「たかが熱中症」と侮らず、早めの予防対策を心がけましょう。
熱中症の症状が出てしまった場合は、速やかな応急処置が必要です。まずは体を冷やして熱を下げ、水分と塩分を補給するなどの処置を行いましょう。倦怠感、吐き気など体調不良が続く場合は無理をせず休み、早めに医師による診断を受けましょう。
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