健康情報を更新しました 「秋の食中毒にもご用心」

今月の健康情報は「秋の食中毒にもご用心」です。

 

秋の食中毒にもご用心

食中毒とは、食中毒の原因となる細菌やウイルスが付着した飲食物を食べた結果生じる健康被害です。
食中毒は梅雨時期~夏場に多いと思われていますが、実は秋(9月~10月)にも多く発生します。
涼しくなり、食品の保管方法に関する注意が緩んでしまったり、行楽シーズンや運動会など、屋外で飲食する機会が増えることが原因としてあげられます。また、夏バテによる免疫力の低下も原因の一つとして考えられます。

主な症状

食後、早ければ数時間~1日程で寒気や発熱、嘔吐、下痢などを発症します。
症状が重い場合には死に至る場合もあるので、適切な処置が必要です。


原因

食中毒を引き起こす主な原因は、「細菌」「ウイルス」です。
夏場は、高温多湿により、細菌が繁殖しやすい細菌性食中毒が多く、秋以降~冬場にかけては生カキや魚介類によるウイルス性食中毒が多くみられます。

細菌 高温度や高湿度などによって食べ物の中で増殖し、それを食べることで引き起こします。 O-157
サルモネラ菌
ウイルス ウイルスは自ら増殖しませんが、体内に入ると、腸管内で増殖し、食中毒を引き起こします。 ノロウイルス
その他 「自然毒」や「科学物質」などにより発生します。 毒キノコ、フグ
殺菌剤など


食中毒を起こしやすい食品と菌の種類

食中毒を起こしやすい食品としては、生鮮食品が第一にあげられます。
肉類や魚介類、卵、およびその加工品などで、特に加熱していない料理に多くみられます。
また、弁当などでつくりおきした食品も保管方法により原因になることがあります。
秋ごろに多い食中毒の原因菌として報告されているものは以下の通りです。

■腸炎ビブリオ…生で食べる刺し身やすしなどに多い。
■ボツリヌス菌…真空パック入り食品、ビン詰めや缶詰の食品、発酵食品に多い。
■セレウス菌…チャーハン、おにぎり、仕出し弁当など。
■ブドウ球菌…人の手を介して感染するため、おにぎり、すしなどに多い。


治療法

治療法は病原体により異なります。


ウイルス性の場合は特効薬がないため、対症療法となります。
脱水症状を防ぐため、経口補水液などでこまめに水分を補給してください。
また、胃腸に負担のかからない食事をとるよう心がけましょう。


症状が重い場合や、改善が見られない場合は、早めに医療機関を受診し、主治医にご相談ください。



ご家庭でのケア

食中毒の予防には原則があります。「菌をつけない」「菌を増やさない」「菌を殺す」です。

菌をつけない ・こまめに手洗いをしましょう。
・清潔な環境で調理、食事をしましょう。
菌を増やさない ・食事や食材を長時間放置してはいけません。
・調理した後はすぐに食べましょう。
菌を殺す 十分な加熱や冷却で菌を殺したり、増殖させないようにしましょう。


気になる症状が見られたら、すぐに医師に相談し、早めに受診しましょう。


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