健康情報を更新しました 「ヒートショック」

今月の健康情報は「ヒートショック」です。

 

ヒートショック

まだまだ寒い日が続きますが、皆さんは日常生活での温度差について気にしていますか?
入浴の際、寒い脱衣所で衣服を脱いで、そのまま浴槽へ急ぎ、慌てて熱いお湯を体にかける行為。
実はこれ、突然死につながる可能性のあるとても危険行為なんです。
今回の健康情報は、家の中の急激な温度差がもたらす身体への悪影響「ヒートショック」についてのお話です。


ヒートショックとは

日本では、家族が集まる居間などには暖房器具を置きますが、脱衣所や浴室に置くという習慣があまりない地域もあります。
時に温度差は10℃以上になることもあり、このような環境下で入浴をする場合、暖かい居間から寒い脱衣所への移動、そして熱い湯船への移動という動きの中で、急激な温度変化が短時間のうちに起こり、これに伴い血圧の急激な上昇・下降が引き起こされます。
これを「ヒートショック」と言い、体に大きな負担をかけるため、突然死につながる要因となります。


【入浴に伴う血圧の変動
・暖かい部屋から寒い脱衣所に行くと血圧が上がる。
                 ↓
・熱い湯船に入ると交感神経が緊張し、血管が収縮して血圧がさらに高くなる。
                 ↓
・ゆっくり湯につかるうちに血圧が下がる。
                 ↓
・湯船を出て体が急速に冷えると再び血圧が上がる。


血圧の大きな変動で亡くなる方も多いので、ご家族が「今日は長いな」
と思ったら声をかけましょう。

月間「栄養と料理」2013年2月号より再編集(女子栄養大学出版部)
 監修:東京都健康長寿医療センター顧問 桑島 巌 先生 



起こりうる症状

急激な温度変化により、血圧が大きく変動することで、以下の症状を発症する恐れがあります。

(急激に血圧が上昇した場合)
■脳出血
■脳梗塞
■心筋梗塞

 


(急激に血圧が低下した場合)
■脳貧血によるめまい→溺れる可能性大

 

 


いずれの場合も、発見・対応が遅れると死に至る可能性があります。
このような状況に遭遇したら、すぐに救急車を呼びましょう。




ヒートショックの影響を受けやすい人

 

以下の人は、ヒートショックの影響を受けやすいと言われています。

■65歳以上である
■高血圧・糖尿病・動脈硬化などの持病がある


■肥満気味である
■不整脈である


■自宅の脱衣所や浴室・トイレに暖房器具がない

■一番風呂に入ることが多い
■熱い風呂が好き

 

 

 

 

 


■お酒を飲んでから入浴することがある

 

 

 




予防法・対策

ヒートショックへの対策・予防法で重要なのは、住宅内の温度差を小さくすることです。
浴室に加え、トイレなども暖かく保つと効果的です。


■脱衣所や浴室、トイレへの暖房器具の設置

冷え込みやすい脱衣所や浴室、トイレを暖房器具で暖めるのが最も効果的です。


■事前に浴槽のふたを開けたり、浴室の床や壁に温かいシャワーをまくなどして、浴室を暖めておく。

脱衣所と浴室との温度差をなくしましょう。


■入浴時の温度設定を41℃以下に

お湯の温度を温めすぎないことで、急激な血圧の変化を防ぎます。

■ヒートショックの影響を受けやすい人は、一番風呂を避ける

一番風呂はお湯が熱く、浴室がまだ寒い状態なので、ヒートショックを起こしやすいです。入浴の際はかかり湯をしてから浴槽に入りましょう。


■ひとりでの入浴を控える

高齢者の入浴などの場合、可能であれば家族による適切な見守りを行いましょう。


■夕食前・日没前の入浴

日中は日没後に比べ、外気温が比較的高く、脱衣所や浴室がそれほど冷え込みません。


■食直後・飲酒時の入浴を控える

食後1時間以内や飲酒時は、血圧低下を起こしやすいので、入浴を控えた方がよいでしょう。


ヒートショックが冬場に多いのは、「熱いお湯に浸かる日本の入浴文化」によるものであるとも考えられています。
寒くて体が冷えがちな冬は、1日の終わりにお風呂で体を温めて、湯船にゆっくり浸かる時間も大切ですが、温度差が招く危険と隣合わせであることを忘れてはなりません。
予防法・対策については、できるところから日常生活に取り入れ、高齢者や持病がある方と同居している場合は、ご家族の方が、定期的な声掛けや、本人に注意を促すなどしヒートショックによる事故を防ぎましょう。




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