h2_health

健康情報では、毎月健康や薬に関する情報をお届けしています。

 

 

健康診断のススメ

5月は健康診断が多くの企業などで実施される時期です。
皆さんは、定期的にきちんと健康診断を受けていますか?ご自身の健康管理を続けるためにも健診を上手に役立てましょう。

健康診断の種類

健康診断には、以下のような種類があります。

■一般健診

労働安全衛生法で1年に1回定期的に健診を行うことが義務付けられていて、診察、尿・血液検査、身体検査、胸部や胃のレントゲン検査などを行います。

■特定健診(メタボリック健診)

内臓に脂肪が蓄積してさまざまな病気になる状態をメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)といい、その該当者や予備軍の方が「特定保健指導」を受けることを目的とした健診です。40歳から74歳までのすべての被保険者および被扶養者に対して実施されています。

■人間ドック

人間ドックは、一般健診に比べ検査する項目も多く、詳しい検査の値が出ます。自分に必要なオプション検査を追加をし、さらに高度な検査を行なう事も可能ですが、健康保険の対象外となる場合があります。


一般的な検査内容について

ここでは、一般的な各検査項目の一部について、目的や基準値、関連する病気についてご紹介します。

■血圧
高血圧は心筋梗塞・脳卒中を招く動脈硬化や腎臓病などの発症に関係します。早期治療のため、血圧値の異常の有無を調べます。

★要治療:100/160mmHg〜



■血液一般
血液は、全身を巡り、体のすみずみに酸素や栄養を届けると同時に、二酸化炭素や老廃物を回収する役割を担っています。そのため、血液検査の結果には、全身の健康状態がよく反映されます。


項目 基準値 疑われる病気
ヘマトクリット値 男性38.0%~48.9%
女性34.0%~43.9%
基準値より低い↓
貧血・出血

基準値より高い↑
多血症
血色素測定 男性13.0~16.6g/dl
女性11.4~14.6g/dl
赤血球数 男性400~539(×104/mm3
女性360~489(×104/mm3

■脂質
中性脂肪は、体内に貯蓄される脂肪で、体温保持や糖質が不足した際のエネルギー源としての役割があります。その一方で、コレステロールは細胞膜の構成成分で、各細胞に栄養分を届けるために不可欠です。しかし、中性脂肪もコレステロールも、血液中に多くなると、動脈硬化を進める原因になります。


項目 基準値 疑われる病気
中性脂肪 150mg/dl未満 基準値より低い↓
肝硬変・低栄養
基準値より高い↑
動脈硬化、脂質異常症、膵炎
HDL(善玉)
コレステロール
40mg/dl以上 動脈硬化、脂質異常症、肝硬変、慢性腎不全、糖尿病、甲状腺機能異常
LDL(悪玉)
コレステロール
120mg/dl未満 動脈硬化、脂質異常症、肝硬変、腎臓病

■尿・腎機能
尿蛋白
腎臓には、不要な物質・老廃物・過剰な塩分を排泄する働きがあり、腎臓に障害があると、通常より多くのたんぱく質が尿中に現れる事があります。

尿潜血
尿の通り道となる腎臓や尿管、膀胱や尿道などのどこかに出血があると、尿中に血液が混ざります。尿潜血は肉眼では見えない血液を検出します。


項目 基準値 疑われる病気
尿蛋白 陰性/陽性 腎臓病、その他尿路の感染症・結石、溶血性貧血
尿潜血 陰性/陽性 腎臓・尿路系の炎症・結石・腫瘍、溶血性貧血などの血液の病気、性器出血

■代謝系
空腹時血糖
血糖値は食事の前後で上下しますが、通常は一定の範囲内に収まります。絶食後10時間以上の空腹時の血液中の血糖値から病気の有無を調べます。

血清尿酸
尿酸は、プリン体という物質が分解されてできた最終代謝産物です。尿酸が過剰に作られたり、上手に排出されないと、血液中の尿酸値が高くなります。


項目 基準値 疑われる病気
空腹時血糖 110mg/dl未満 糖尿病、甲状腺機能亢進症、肝硬変
血清尿酸 7.0mg/dl未満 高尿酸血症、痛風

■肝機能
GOT(AST)・GPT(ALT)
GOTは、肝細胞をはじめ、腎臓や心筋の細胞内に多く含まれる酵素で、アミノ酸を作り出し、体の代謝がスムーズに行われるための役割があります。肝細胞に多く含まれるGPTも同様です。
GOTは、肝細胞や心筋の細胞内、GPTは肝臓や胆道に障害があると数値が高くなります。

γ‐GTP(γ‐GT)
γ‐GTPは、肝臓、腎臓、すい臓、小腸などに含まれている酵素です。肝臓の機能にはアルコールや薬剤などを無害化する働きがあります。これを助けるのがγ‐GTです。
お酒を飲み過ぎる人や脂肪分を多く摂取する人は数値が高くなります。


項目 基準値 疑われる病気
GOT(AST)・GPT(ALT) 35U/L以下 急性・慢性肝炎、アルコール性肝炎、脂肪肝、肝硬変、心筋梗塞
γ‐GTP(γ‐GT) 55U/L以下 アルコール過剰摂取、薬物摂取、肝臓病(アルコール性肝障害、薬剤性肝障害)、胆道の病気(胆道炎、総胆管結石)


健診結果の活用ポイント

①検査数値の経年変化を見る
各検査項目の数値が過去からどのように推移しているかをチェックしましょう。

②動脈硬化リスクの重複チェック
複合的に検査項目の結果をみて、肥満・高血圧・脂質異常・高血糖などの動脈硬化のリスクが重複していないか否かもチェックしましょう。

③検査数値の原因を自分なりに振り返る
日頃の生活を振り返り、良かった原因・悪かった原因を考えましょう。

④生活習慣の改善成果を見る目安に
これまでの努力の効果を確認し、あらためて医師や保健師などに相談するきっかけになります。

⑤早期発見・早期治療のチャンス
自分の体に潜む、病気に気付くことができます。


生活習慣改善のために

■運動をしましょう
■禁煙をしましょう
■お酒を控えましょう
■塩分・脂質は控えめにし栄養バランスに注意しましょう
■ストレスはためないようにしましょう
■十分な休養をとりましょう


健康診断は、生活習慣の改善や自分の健康状態について正しく知るためにも大切です。
健診結果で要精密・要治療と診断された方は、必ず、早めに医療機関を受診しましょう。


提供:メディアコンテンツファクトリー